山羊チーズと牛チーズの詳細
国内で生産されるミルクのほとんどは乳牛から絞ったものです。
ヤギを飼育・放牧している牧場は数えるほどしかありません。
一度に絞れる量も乳牛ほどではないので、量生産という問題になると、ヤギでは経済的メリットは大変低いといえます。
沖縄のほうでは、ヤギ肉が大変好まれてはいますが、日本人の多くは、あの独特の香りが苦手といいます。
栄養価でいうと、ヤギの脂肪分が牛よりも低いというだけで、他の栄養成分に関しては牛とさほど差はありません。
したがって、ダイエットをしているなら、むしろヤギ乳のほうがオススメなのですが、残念ながら、ヤギ乳を一般のお店で見つけることは大変困難です。
世界には、ヤギ乳から作られたチーズをメーンに食べているという国もありますから、大量生産が可能になれば、いつかは日本国内でも普通に食べられるようになるかもしれません。
かなり風味に癖があるので、好みも分かれます。
あの風味が好きという人も実際いるのです。
味も濃厚です。
脂肪分が少ないので、チーズにすると、大変やわらかいものになります。
やわらかい分、大変消化しやすいので、効率よくヤギの栄養価を取り入れることができます。
ただし、牛乳に豊富なカロチンがほとんどないので、緑黄野菜などと組み合わせたメニューにすると、バランスの良い食事になります。
ミルクアレルギーという人が日本には多いのは、たんぱく質が関与しているのです。
ヤギ乳にももちろんたんぱく質は豊富ですが、成分構成が乳牛とは若干違っています。
それならアレルギーの人でも、ヤギ乳なら安全かと問われれば、そうだとも言い切れません。
担当医師と相談の上、お試しにうなったほうが無難です。
ヤギ乳と牛乳とは、同じミルクでも、このように違う点もいくつかあります。
興味がある人は、ヤギ乳を取り寄せて、飲み比べてみてください。
フランスの片田舎へ旅行する機会があれば、そのときこそ、ヤギチーズを賞味するチャンスです。
あの独特の風味にすっかり魅了されてヤギチーズの大ファンになったという人もいますから、土産話にぜひ食べてみてください。